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ミクロの決死隊〜マイクロマスター見参

 

 G1世代のトランスフォーマーは行き詰まっていた。アメリカサイドからの要求でクオリティよりも丈夫さやコストを追求した結果、変形玩具としての完成度は下がり人気は下降線、さらにコストダウンを強いられるという悪循環だ。かつてのような精密さは、もはやトランスフォーマーからは失われつつあった。そんな時代に開発陣が見せた最小にして最大の抵抗、それがマイクロマスターである。

 マイクロマスターとは、身長わずか5p前後という前代未聞の超小型変形ロボットたちである。それぞれ様々な形の乗物に変形し、4体ずつでチームを組むほか、基地や乗物などとセットになり様々な展開を見せた。後に、日本でも「マイクロトランスフォーマー」としてその大半が発売され、また日本独自の展開をも見せていくG1最後のヒット商品である。

 当時、アメリカでは「マイクロマシーン」という、わずか数pの乗物や2p足らずのフィギュアなどによるミニチュアコレクションシリーズが流行っていた。いや、今でも形を変えて続いている、非常に息の長いシリーズである。マイクロマシーンの流行を背景に、トランスフォーマーでもマイクロサイズの物を発売しようというのは自然な流れであった。一方、トランスフォーマーにおいてもヘッドマスターに始まる超小型可変フィギュアのノウハウが蓄積されており、これを使えばかなりの物が作れるはずであった。

 おそらく、当初の企画ではトランスフォーマーの人気キャラクターを小型化してコレクションにしようという企画であったと推察される。その根拠として、コンボイそっくりのトレーラータイプロボットや顔がインフェルノにそっくりな消防車ロボット、そしてロボットモードはともかくビークルモードだけなら、アイアンハイドやトレイルブレイカーといった有名キャラそっくりの物がいくつも初期にラインナップされている事などが挙げられる。この推察が正しいかどうかはともかく、マイクロマスターは結局トランスフォーマーの新メンバーとして発売されることとなり、かつて無い超小型の変形ロボットたちはファンに少なからざる衝撃を与えたのであった。

 プリテンダー同様、その存在はアメコミなどによって裏打ちされた。超小型のボディはエネルギー不足に対抗してコストパフォーマンスをあげるため。一体一体では非力でも、小型ならではの機動性とチームを組むことでかつて無いパワーを発揮する戦士たち。彼らの登場で、トランスフォーマーの世界観は、また一つ立体的に深みを増したと言えよう。

 

 では、マイクロマスターの魅力と歴史について、振り返ってみることにしよう。

 

1.マイクロマスターとはなんぞや

 たった5cmの変形ロボット、マイクロマスター。このサイズでロボットから乗物へ、乗物からロボットへと変形を可能としたのは驚異的だ。実際、こんなサイズで変形するロボットシリーズなんて、古今東西を見渡しても見当たらない。(例外的にTFの組み立て食玩があるが、あれは完成品ではないし、強度的にも玩具とは比較にならない。)だが、サイズが小さい分変形システムは単純で、比較的似た、あるいは全く同じ変形のものが少なくない。中にはサイズの割に大胆な変形をする物もあるとはいえ、さすがに変形のみを見るとマイクロマスターはさほど優れた玩具とは言えない。また、キャラクター性を発揮するにも、5pというサイズはさすがにボリューム不足だ。彼らの本当の魅力は、サイズが小さいことではない。小さいことを最大限に生かしたワイドな遊びこそが、彼らの本領である。その意味で、同様の小型変形ミニカーであるゴーボッツ(G2)とは、似ているようでも根本的に意味合いが違うのだ。
 マイクロマスターは大半のメンバーのサイズが共通しており、また手足を動かして多少のポーズを取らせることができるという特徴を持っている。ヘッドマスターからの流れを受け継ぐ物であるが、ということは、ヘッドマスター同様に乗り物に乗せたりして遊ぶという、ミクロマンやG・I・ジョーのようなアクションフィギュア的な遊び方ができるということである。ヘッドマスターと違って乗物と小型ロボットが1対1の関係に縛られていないので、乗物や基地といった展開の自由度が非常に高い。乗物や基地などに固定しやすいように、基本的にほとんどのマイクロマスターの足の裏には3oのジョイント穴(場合により溝)が用意されている。
 また、こうした乗物や基地の特徴として、ほとんどすべてのアイテムが基地モードにおいて共通タラップで連結できることが挙げられる。基地そのものは大型の物から中型、比較的小型の物までサイズや形も個性的で様々だが、一つ一つでは小さく頼りなく見えても、次々に連結していくことで次々に広げることができ、ついには超巨大都市を作り上げることもできる。もちろん、その配置は自由自在だ。無限に広がる巨大な基地と、そこに住まう無数の住人たち。その住人のすべてが自ら乗物などに変形可能。この壮大なイメージを理解してもらえるだろうか。

 変幻自在なシステムと想像力による無限の発展性、マイクロマスターはある意味タカラの玩具の真骨頂とも言える存在なのである。

  

2.MICROMASTERS(海外展開)

 マイクロマスターは、アメリカでは1989年から1990年にかけて展開された。1年目と2年目ではいささか様相も異なるが、その移り変わりを順を追って見ていこう。(注:*が付いている物は日本未発売。)

1989 マイクロマスター登場 

 小型フィギュアのセットに始まり、マイクロを乗せる飛行メカに変形する小型のビークル「トランスポート」や基地に変形する大型ビークル、超大型基地など、海外版における大半のパターンは1年目で既にほぼ出つくしている。過去のトランスフォーマーには、ごく一部の例外的な物を除けばフィギュアと乗物、基地をそれぞれ別に発売して組み合わせて遊ぶという発想は例が無く、多彩なバリエーションと今までのトランスフォーマーとは明らかに次元の異なる展開にファンは驚くと同時に大きな期待を寄せた。

MICROMASTERS PATROLS:基本となる、マイクロマスター4体ずつのセットである。

MICROMASTER TRANSPORTS:マイクロマスター1体とサポートメカで二回り大きなビークルを構成する、キャリアータイプのマイクロマスターである。

MICROMASTER STATIONS:ありふれた街の建物が攻撃基地などに変形するという、基地シリーズの基本となる商品。それぞれ、マイクロマスターが一体付属しているが、フィギュアはマイクロマスターパトロールからの色替え転用である。なお、間違えないように言っておくと、これらに限らず乗物などとフィギュアがセットになっているものの場合、名前が付いていればそれは基本的にフィギュアの名前である。

MICROMASTER BASES:マイクロマスターをロボット形態のままで載せることができる中型ビークルが、展開してやはり中型の基地になる。一体ずつマイクロマスターが付属しているが、やはり色替え。

MICROMASTER DECEPTICON SPACE SHUTTLE:ディセプティコンのマイクロマスターの中核となる大型の戦闘スペースシャトルで、展開して大型の戦闘基地になる。機体上部には分離可能な小型ビークルも搭載。基地形態は単独だとしっくりこないが、他の基地を連結することでその存在感が際立ってくる。ポルシェに変形する付属のフィギュア"SKYSTALKER"は、色替えではなく専用。ちなみに、日本ではデストロン軍団のサンダーアロー号として「トランスフォーマーV」に登場しているが、発売はロボットポイントによる通販のみで、それも放映終了後であった。

MICROMASTER AUTOBOT ROCKET BASE:ロケット発射台が大きく展開して、オートボットマイクロマスターの中核をなす超大型基地へと変形する。発射台のみならず、ロケットまでもが基地の一部に変形する。月面探検車に変形する付属のフィギュア"COUNTDOWN"は、やはり専用。日本ではやはり「トランスフォーマーV」にサイバトロンの基地として登場しているが、発売はやはり放映終了後であった。

 

1990 コンバイナーズ登場

 昨年あれだけ多彩な展開を見せたマイクロマスターであったが、トータルの発想では去年を上回る新しい展開は現れなかった。そのかわり、マイクロマスターフィギュア自体が進化を遂げた。マイクロマスター・コンバイナーズの登場だ。これにより、基地やビークルなどもやや違った展開を見せる。

MICROMASTERS PATROLS:新型のマイクロマスターパトロールが、今年も6チーム参戦している。

MICROMASTER COMBINERS:2体1組で戦う、マイクロマスターの新戦士。変形して1体がビークルの前半、もう一方が後半になり、2体で1台のビークルを構成するという物だ。前後をつなぐジョイントはすべてのコンバイナーに共通であるため、別の組み合わせにして遊ぶこともできる。(例えば、トラックの後ろにスペースシャトルを付けたりもできる。)各チームは、通常のマイクロマスターとは異なり3組6体で構成される。ただ、前後合体というギミックをプロポーション的に処理しきれず、大半の物では妙に間延びした変な乗物と化している。分離してしまうと単品ではあまり遊べないと言うのも弱点である。

MICROMASTERS COMBINER TRANSPORTS(*):昨年のトランスポーツとは異なり、コンバイナーが前後からキャリア部分を挟み込む形の大型トレーラー風のデザインとなっている。キャリア部分も前後に分離し、コンバイナー同様にトランスポーツ同士で入れ替えが可能。キャリアはいずれも砲台に変形し、マイクロ基地とタラップで連結できる。ただし、セットのコンバイナーたちはいずれも色替えで、昨年の物ほどビークルとキャリアの連携が取れていない。

MICROMASTER COMBINER DECEPTICON ANTI-AIRCRAFT BASE(*):昨年のベースに当たるクラスの商品だが、この年の新規商品としてはディセプティコンで最大。(昨年のスペースシャトルなども継続して販売されている。)対空戦車が変形し、砲撃基地と偵察車になる。基地はもちろんタラップで連結可能。コンバイナー関連にしては珍しく、前後への分割ではない。合体してB−1爆撃機になる付属のコンバイナー"BLACKOUT"と"SPACESHOT"は、このセット専用。ビークル形態がかっこいい。(コンバイナーは長細くなる都合上、モチーフとしては飛行機などが向いているようだ。)

MICROMASTER COMBINER AUTOBOT HEADQUARTER(*):この年のオートボットの最大商品。超大型のトラックが前後に分離し、それぞれスペースシャトルに変形する。また、2機のスペースシャトルを上下に合体させると、宇宙ステーションになる。ボリューム的にはさすがにロケットベースほどではないが、それでも相当な物だ。ただ、マイクロマスターの大型商品の中では、唯一タラップによる他の基地との連結ができない。付属のマイクロマスター"FULL-BARREL" と"OVERFLOW"が合体すると、彼らが乗っているトラックそっくりになる。

FULL-BARREL & OVERFLOW

 

 アメリカにおけるマイクロマスターは、1年目こそその今までにないアイデアと多彩なバリエーションで成功を収めたが、2年目には残念ながらコンバイナーという一種いびつなバリエーションが登場しただけで、アイデア的に前年を上回るほどの物は生み出せなかった。この年を最後にアメリカのトランスフォーマー、いわゆるG1世代は休止に入るわけだが、例えそのまま続いていたとしても、アイデアに詰まったマイクロマスターが生き延びることは難しかっただろう。結果として、マイクロマスター=マイクロトランスフォーマーは、日本に於いてさらなる発展を見せることとなる。

 

3.マイクロトランスフォーマー Z〜合体大作戦(日本展開)

 日本ではまず「トランスフォーマーV」にマイクロトランスフォーマー(以下マイクロTF)が登場し、レギュラーキャラクターとして活躍を見せた。他にもロケットベースやサンダーアローなどが作品中に登場しているが、なぜかこれらは放映中には全く発売されなかった。実は、当時トランスフォーマーとは独立した「マイクロマン」というシリーズで、マイクロTFを発売するという企画があったのである。幸か不幸か「マイクロマン」の企画は流れ、マイクロTFはテレビ終了後のシリーズ「トランスフォーマーZ(ゾーン)」から発売開始されることになる。

<トランスフォーマーZ>1990

 マイクロトランスフォーマーを中核に据えたシリーズで、当初の司令官はVに引き続きスターセイバー(ビクトリーセイバー)であったが、シリーズ中盤から新司令官ダイアトラスとパワードマスターたちが登場し、それに合わせてOVAが1巻だけ発売されている。

マイクロトランスフォーマー:海外における、マイクロマスターパトロールと同様。ただし、一部の商品でチーム名やカラーリングが異なっている。また、ほとんどがサイバトロンとして発売された。

マイクロトランスフォーマー DX:海外における、トランスポーツのこと。やはり全員サイバトロンとして発売されている。カラーリングの変更などはない。

マイクロトランスフォーマー ステーション:海外版と同様。やはり全員サイバトロン。

マイクロトランスフォーマー ベース:どちらもサイバトロンという以外は海外版とほぼ同様だが、カラーリング、及び付属しているフィギュアが異なる。

ロケットベース:海外版のロケットベースとほぼ同じだが、ムーンレーダー(COUNTDOWN)に加えてレスキューパトロールチームが付属しているため、海外版よりも遊びごたえがある。また、ギャラクシーシャトル(別売り)とも絡めて遊ぶことができる。

ギャラクシーシャトル:商品自体は前年度から発売されていたが、Zの展開に合わせてパッケージと説明書を仕様変更。マイクロTFをコックピットと機体内部に搭載できることが明記されている。なお、ギャラクシーシャトルがサイズの割に安いのは、元々ロケットベースとのセット販売を想定していたためである。

パワードマスター:モーターやゼンマイなどの動力を内蔵し、ロボットからビークル、そしてマイクロTFの基地へと変形する中型〜大型のロボット。それぞれ、オリジナルのマイクロTFが1体ずつ付属しており、これらは初めて国内向けに開発されたマイクロトランスフォーマーとなっている。

スカイストーカー:ロボットポイントでは通信販売された、デストロンの母艦。上でも述べたとおり、「トランスフォーマーV」において、デストロンの母艦サンダーアローとして作品中に登場している。

メトロタイタン:メトロフレックスが装いも新たにマイクロTFの基地として登場、ただしダイアトラスに対抗するデストロンの巨大戦士として。色が変わっただけではなく、マイクロの基地と連結できるタラップや、マイクロTFのメトロボム(スカイストーカーの色替え)などが新たに付属している。

トランスフォーマーZ/ラビクレーター:トランスフォーマーZのOVA。ダイアトラスの登場と、デストロン九大魔将軍との闘いを描く。付属のマイクロTFラビクレーターは、またスカイストーカーの色替え。他にも下敷きなどが付いている。(タカラから発売された物とコロンビアから発売された物とで仕様が異なる。)ちなみに、スカイストーカーばかりが使われるのにはわけがあり、基本的にマイクロマスターは2体一組で金型が作られているのだ。(だから、各セットを見れば、同じ成形色を使った物が2体ずついる。)そして、どうやらスカイストーカーのみが単体で金型を作ってあるらしく、こうして度々色替えで登場することとなるわけだ。

 

<トランスフォーマー RETURN OF CONVOY>1991

 行方不明となったコンボイを捜索するバトルスターズの活躍と、ついに発見されゾディアックのエネルギーで復活したスターコンボイの闘いがメインストーリー。敵としてコンボイの古くからのライバルであるメガトロンがスーパーメガトロン(後にウルトラメガトロンにパワーアップ)したり、その黒幕である帝王ダーク・ノヴァが当初ユニクロンであるかのようなカタログ等での展開(後に別人と判明)が話題を呼んだ。が、すべての玩具がサイバトロンとして発売され、デストロンとして発売された玩具が一つも無いという恐ろしい年度でもある。

マイクロトレーラーズ:このシリーズでは、マイクロTFはそれぞれマイクロトレーラーとセットになっている。これはマイクロTF1台をカーモードで収納できるトラック型コンテナで、車輪が無く自走は不可能だが、スプリングでマイクロTFを発車したり、スカイギャリーやスターコンボイに搭載したり、また基地モードのスターコンボイやグランダスと絡めたりと立体的に遊べるようになっている。このシリーズではマイクロマスターコンバイナーもWマイクロという名称でラインナップされているが、海外では6体セットであるのに対して4体セットを基本としているため、一部組み合わせの違うセットがある。前年度発売のチームも3つがトレーラー付で再発売されており、人気のほどを窺わせる。

スカイギャリー/ショットボンバー:行方不明となったコンボイのボディの捜索を命じられた、バトルスターズの隊長。輸送機に変形し、マイクロトレーラーを1〜3台搭載して、スイッチ一つで投下できる。操縦席にもマイクロTFを1体を載せることができる。タワー基地形態になり、前年度のマイクロ基地シリーズとの連結も可能。ナンバー0を付けた黒いマイクロトレーラーと、ミサイル戦車になるマイクロTFショットボンバーが付属。

ロボットベース グランダス/スピナー:バトルスターズの副官で、重量感のあるボディが特徴。ロボットベースと呼ばれる基地形態と、地上空母形態に変形。基地形態ではもちろんタラップによる連結が可能なほか、マイクロトレーラーを収納してそこからマイクロTFを発射可能。他にも、手動操作でレーダーが回転したり、エレベーターが上下したりなどの多くのギミックを内蔵する。地上空母形態で、輸送機形態のスカイギャリーを搭載可能。未来パトカー風のマイクロTFスピナーが付属するが、マイクロトレーラーは付属しない。

シックスライナー:6体の列車型マイクロTFが合体して誕生するマイクロTF初の合体戦士。ほとんどが日本で走っている車両であることからもわかるように、国内のみで発売された商品である。列車としてはかなり寸足らずだが、ちゃんと連結器で2両連結も可能。合体は合体用骨格にそれぞれのロボットをはめ込むようなシステムだが、余った頭、胸、腰、手、足、銃のパーツを組み替えて列車に連結することができるあたり、一工夫されている。ただし、背中に合体する1体は、付けなくても外観上なんの支障もないのが難点。

スターコンボイ/ホットロディマス:ゾディアックの力で復活&パワーアップしたわれらがコンボイ司令官。海外では何度かバージョンチェンジしているが、日本国内でコンボイが正式に復活したのはこれが初めてである。超大型トレーラーと基地モードに変形し、ロボットモードとトレーラーモードで電動で走行可能で、スカイギャリーを積んだグランダス(空母モード)を引っ張るほどのパワーがある。また、基地モードでもモーターを利用して砲台を回したりマイクロTFを発進させたりできる。キャタピラの付いた動力部だけを取り外すことも可能で、これ自体でマイクロTFなどを載せて自走したり、グランダスに接続してレーダーやエレベーターをその動力で動かすこともできる。マイクロトレーラーは2台搭載可能で、ナンバーの代わりにサイバトロンマークを着けたトレーラーが1台付属している。付属のマイクロTFホットロディマスはファンサービス。余談ながら、スターコンボイの発売に合わせてアクションマスター版コンボイ(人形のみ)のプレゼントキャンペーンが行われた。

 

<トランスフォーマー 合体大作戦>1992

 前年度のシックスライナーの好評を受け、この年は6体合体のマイクロTFを中心とした展開となった。それ以外には、合体戦士のガーディアンやブルーティカスの色を変えて別のキャラクターとして再発売したり、ヨーロッパ版TFのターボマスターとプレデターズの一部をセットにして発売したりしたが、ここではマイクロTFに絞って話をさせていただくこととする。なお、この年は今まで通しナンバーで付けてきた各陣営のCやDの番号を一新し、TF−01〜としているが、この年限りでトランスフォーマーの国内展開が終了したために、この番号もこの年のみとなっている。

シックスビルダー:スターコンボイによってサイバトロンの地球支部長に任命された、この年の事実上のリーダー。(合体戦士がリーダーというのもどうかと思うが。)そういえば、前年度は宇宙が舞台であった。建設車両6台の合体戦士で、合体システムはシックスライナーと似たようなもの。合体用パーツの頭部、胸、腰、手、足、銃を組み替えてジェット機にし、マイクロTFを1体乗せることができる。

シックスウイング:空の戦士6体による合体戦士。合体システムはシックスビルダーと同じで、合体用パーツも頭部と手を除き共通。スカイパトロールよりも造形のよいコンコルドがいたりする反面、ヘリコプターのローターが回らないなどやや後退した点も見られる。

シックスターボ:緊急車両を中心とした、陸上戦士6体による合体戦士。マイクロTFで唯一バイク型の戦士がおり、また一風変わった変形をするものが多いのが特徴。合体システムはやはりシックスビルダーと同じで、頭部、手、肩のレーダーを除いてパーツも共通。

シックストレイン:列車6両による合体戦士で、シックスライナーの兄。その正体は、シックスライナーのマイナーチェンジである。新型のメンバーと色だけ替わったメンバーが半々だ。

 

<トランスフォーマー ブロックタウン>1996

 聞き覚えのない名前にとまどった方も多いだろう。それもそのはず、このシリーズはマイクロマン同様、企画のみに終わったからである。カワダのダイヤブロックが食玩(お菓子付玩具)としてタカラから発売されていることはご存じの方も多いと思うが、これはタカラのトランスフォーマーとカワダのダイヤブロックを合体させようという企画だ。すなわち、マイクロトランスフォーマーと、その武器などになるブロックをセットにして販売しようというわけだ。流通形態はやはり食玩としてスーパーなどでの販売が想定されており、予価まで付けておもちゃショーなどで発表されたが、諸般の事情により(よく知らないが)未発売に終わってしまった。そのかわりに市場に登場したのが…

<マイクロトランスフォーマー アメリカンレスキュー隊>1996

であった。これはマイクロTFのレスキューパトロールチームにラムネ菓子を付けて単品売りしたもので、各200円。また、道路や建物が印刷されたマップカードが付属しており、たくさん並べて街を広げ、その上でマイクロTFで遊べる様になっている。本体のマイクロTF自体には、特に仕様変更などは見られない。それにしても、これでレスキューパトロールは4回も発売されたことになり、さらに初期バージョンにはパッケージが2種類あるから、都合5種類ものバリエーションがあることになる。全部集めるコレクターは大変だ、わははははは。

 

 海外での展開が新たなアイデアを投入できずに先細りになっていったのに対し、日本では大型のトランスフォーマーとマイクロTFを関連づけたり、マイクロトレーラーという新たなファクターを産み出したり、またマイクロTF同士を合体させて大型ロボットにするなどさらにバリエーション豊かな展開が行われた。海外と国内ではコスト面などでの違いもあるだろうが、これらを総合するとマイクロマスターに関する限りは国内での展開の方が幅広く楽しいものであったと言えるだろう。ただ、国内での展開もマイクロTF自体の遊びを引き出すような方向にはあまり進むことが無く、例えばマイクロTFが搭乗できるような乗物やパワードスーツ的なメカがもっとあってもよかったと思うし、あるいはいっそプリテンダー的なアイテムもボディが小さなマイクロTFだからこそ容易だったはずだと思う。

 かくして、ヘッドマスターに始まるトランスフォーマーの超小型変形ロボットの歴史は、これにて幕を下ろすことになる。どうせなら、マイクロビーストなんてものがあっても面白いと思うんだが、やっぱり変形させるのは無理かな?

 

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